旅らびっとの3匹暮らし

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トラウマとユニコ映画を語る

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こんにちは、旅らびっとです。

今回は中毒的に見直したくなる、子供の時に見たトラウマ映画。

手塚治虫先生の"ユニコ 魔法の島へ"よりお送りして参ります。
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そもそもユニコって知られていない可能性が高いですよね。

その可愛い姿形から、今はキャンドゥ商品等で見かけるようになりましたね。

でも原作では途中で終わっていますが、きちんとストーリーがあるのです(゚ω゚)

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ユニコは元々プシケという王女様に大切にされていたペットでしたが、美しく優しいプシケは人間たちの崇拝を集めてしまい、女神ビーナスに妬まれてしまいます。

そこから、ビーナスの色んな嫌がらせがあり、やがてプシケの幸運はユニコの力だと目をつけて誘拐。

名前以外の記憶を消して、西風の精霊に誰も知らない遠い所まで置いてくるよう命令します。

そこから人と触れ合って絆が出来かけると、西風が現れの繰り返し…!

とばっちりすぎるユニコ…!(;ω;)
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この映画は2作目らしいですが、これも西風さんがある土地にユニコを置いていく所からスタートします。

この映画は幼稚園くらいの頃、夏休みに遊びに行った田舎のTVで朝再放送されており、なぜか旅らびっとは釘付けで観てしまいました。

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【あらすじ】

西風に置いて行かれ、動物たちにいじめられ弱っているユニコを少女(シェリー)が助けます。すると、家出をしていた兄(トルビー)が魔法使いククルックの弟子となり帰って来ました。

魔法が人を幸せにすると信じて疑わないトルビーは、更なる魔法を教えてもらう為ククルックに生きた人形を作るよう命令されていたのでした。

家族以外の人間を標的にしようとした所、ククルックに見つかってしまい、咄嗟に隠したシェリー以外は生き人形にされてしまいました。

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トルビーはシェリーに後を追わないように伝え、生き人形を船に乗せて行ってしまいます。

ユニコとシェリーはククルックの目的と、両親たちを元に戻す為旅に出るのでした… 

 

簡単に登場人物を紹介していきます
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シェリー:心優しい女の子。両親と暮らしており、今はいない家出した兄を心配している。弱っていたユニコを介抱した事により、ユニコと友だちになる。

山猫:山の中のガキ大将。見慣れない動物であるユニコを手下達といじめまわったり、命欲しさにトルビーの召使になる憎めないキャラぽじ。
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トルビー:シェリーの兄。魔法使い見習いとして帰ってくる。シェリーや家族を大切に想っているが、師匠には逆えず村人やおばけの谷の大人たち等生き人形にしてしまう。
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ククルック:トルビーの師。魔法使い。元は意地悪な役等を演じていた操り人形だった。ある時、操り糸が絡まり、面倒になった人間に簡単に捨てられ絶望する。陽の光を浴び力を溜め、身勝手な人間に復讐を誓う。
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このキャラがトラウマなんです!

怖いんですよ声と動作と、なんていうか全て!

憎しみ、悲しみ、怒り、絶望を纏った集合体のようなククルック。生きたまま人間を人形にして、それで自分の城を築いていく狂気。

ククルックで検索しようとすると、"ククルック トラウマ"って出ます笑笑
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でも玩具で遊んだり、ぷかぷか泳いだり可愛い仕草も…また狂気染みて怖い笑

定まらない形、表情、思考。流石まんがの神様でもある手塚治虫先生の作品です。とても深いキャラクターです。

 

ラストでは、ユニコがとうとう生き人形にされたシェリーの為に奮闘しますが、対決した際ククルックを倒したくないと言います。

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"だって、アンタが可哀想だもん。良い事を一度もした事が無いだなんて、可哀想だよそんなの"

"それじゃぁお友達ができないよ?ククルックさんは悪い事しかできないんだもの。"

"ククルックさんは寂しいんだ。うん。あんまり寂しいと、悪い事したくなるもん。そういう時あるもの。"

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人を憎む事で維持してきた力は、だんだんとユニコの言葉で弱っていってしまう。

最後には力を失い萎んでいってしまいました。

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"人を怨むのがアタシの生きがいなのに。それなのに。氷のように冷たく張りつめた怨みの心が、憎しみの想いが、優しい言葉で溶けてしまう…。嗚呼ー!!"

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最後は負けを認め、生き人形で築き上げた城の魔法がとけていくシーンは、CGとは又違う味がありますよね(о´∀`о)キレイf:id:tabirabbit:20200115234535j:image

人形に戻ったククルックを優しく抱きしめるシェリー。ククルックはきっと大切にされるでしょう。
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そして、思い出が増えすぎたユニコをまた西風の精が連れていき、話は終わります。

 

怖いあのキャラはなんだったんだ?とずっと覚えてました( ˘ω˘ )苦笑

 

ユニコの"良い事をした事が無い事が可哀想"という台詞も好きです。

そこなんだって思います。それが可哀想って事なんだって。そんな簡単な事、忘れてしまってました。

小さい頃はユニコの言ってる事が当たり前すぎてククルックが怖かった。

でも大人になるとククルックに共感できるようになりました。こういう見逃していた事や内容があると、AHA体験したかのようなすっきり感がありますよね^ - ^

大人になると友達なんか中々作れないけど、ククルック状態なら納得ヽ(*´∀`)笑

 

昔の作品は文学的な作風と、手書き故の温かみがあって中々バカにできません。

そんでもって、ユニコはパーマンの声優さんだし、シェリーはナウシカ、トルビーはシャア、山猫は波平、ククルックは日本昔ばなしの語り手。豪華声優陣!!(*゚∀゚*)すげー

 

トラウマ級の作品をあえて観る事で、それを解決したり乗り越えたり。

何をテーマにしている作品だったのか、見直すのって楽しい。そんな話でした。